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そのまま窓ガラス目掛けてブロックを降り下ろした。
雨の音がガラスの砕け散る音を吸収している為、誰にも気付かれる事はない。
私は腕を回し鍵を開けると、裏口の窓から店内へと乗り込んだ。
視界を保つのは入り口付近に付けられた非常灯の灯りのみ。
そんな悪状況の中でも、不思議と焦りはなかった。
それどころか、私は迷いなく一つの扉の前に立つ。
不思議とその奥から気配を感じるのだ。
声が聞こえる訳ではない、しかし確かに私を呼んでいる。
人に話せば気を疑われてしまうだろうが、これは体験した私にしか分からない事だ。
私はゆっくりとその扉を開けた。
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