◆遠き想いの光は彼方

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「次に会えるのは半年後かぁ」  ソエルが呟きながら、歩き出す。  そんなソエルの背を眺め、再び意を決したメルトが呼びかける。 「ねぇ、ソエル…」 「ん?なに?」 「これを貰って欲しいの!」  メルトは震える手で銀の装飾品を差し出す。 「え、でもこれって大事な」 「うん。私の家に伝わる盾の欠片、私の宝物」  それは初代トリトーン卿が使用したとされる防国の盾、その欠片を加工した装飾品。そして欠片と言えど伝説の遺物であり、計り知れない価値がある。 「もし受け取るのが重いって言うなら預かるだけでもいい…!」  ソエルにはメルトの気持ちがよく分からない。 「ただ私も、(ソルナに負けないくらい)繋がっていたいから!」  ただ、その必死さに、気迫に気圧される。 「分かった。じゃあ次に会う時まで預かる。それで良いかな?」 「うん。約束」  二人の小指が静かに結ばれた。
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