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礼音は美波を連れて、学校から少し離れた公園に来ていた。
学校の近くに公園はあるが、そこだと他の生徒たちに見られる可能性があったのだ。
「ねぇ、礼音。やり直そうよ、今からなら大丈夫」
「・・ふざけんな。1年前、俺らが別れたのは全部お前のせいだろ」
礼音は冷たく言い放った。
忘れていた過去が昨日美波を目にしてから、再び蘇った。
思い出したくなかった1年前の記憶が。
「それは悪いと思ってる。でも・・私やっぱり礼音じゃなきゃダメなの。今の彼氏DVが激しくて・・・」
美波は泣き始めた。
そんな彼女を礼音は抱きしめようとしたが、ぎゅっと手を握った。
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