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「おいっすおいっすーおはよっすー」  早朝とは思えないハイテンションでの登場に押され、「おはよ」と引き気味に応える。 「……俊輔お前、すごいな」 「はは、それほどでもねえよ」 「いや褒めてない。……何を褒められたと思ったんだよ。寝ぐせのことだよ」  走って風になびいているように見えた髪は、俊輔が立ち止った今も矢印のように左方向を差して固定されている。 「え、どこ」 「どこっていうか、……全体的に左寄りって言うか」  俊輔は目をきょろきょろさせながらしばらく自分の頭をこねまわしていたが、ハッと我に返り、 「――そんなことよりさ。いいニュースがあるんだって!」  目を輝かせ、俺と亜優の肩にダシッと手を置く。
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