脇役という名の主人公な彼

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 と、ここまで自分を語ってみたが、かなり自意識過剰のナルシスト発言だったと感じている。それはまぁそうだが、問題はそこじゃない。  このスペックの俺が脇役である、という現実だ。いや、脇役が嫌いなわけではない。むしろ好き勝手にやらせてもらっていて楽である。  ただ、、、脇役ぶってやってることは主人公。そんな彼、御影秋が大嫌いなのだ。  俺は女子から見ると「爽やかで明るいけど近づけない完璧王子様」らしい。これは後に紹介するであろう生徒会書記の子が言っていた。  だが、男子からは「爽やかで明るくていい奴、なにより絡みやすい皆の圭」と思われているそうだ。これは俺のもう1人の親友である生徒会会計の言葉だ。彼も後ほど紹介する。  そろそろ俺の語りも終わろうと思う。  終業式が終わった。明日から春休みである。宿題はない。ただそれだけのことなのに、どうしてここまで気分が高揚するのだろうか。  宿題をするのは提出日ギリギリ派だ。このタイプは宿題がないことをアホみたいに喜べるのかもしれない、逆に幸せ者である。 今日は朝から生徒会で、終業式の準備をしていて知り合いと話したのは生徒会メンツだけだ。まぁそれでいい。御影がくるとうるさいからな。悪い意味で、、、。
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