#1 幼馴染と隠しごと

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「あや……?なんでないてるの?」 「こうすけっ……ひっく……しんじゃっ……かとっ……おもっ……」 それを聞いて、俺は思い出した。クマに襲われたんだということを。 「うわぁぁぁん!こわいよー!」 「ぐすっ……もう……だいじょーぶ……だよ?」 「……ほんと?」 「うん」 あの時何があったのか、今になってもまったく思い出せない。しかしあの時俺の他には確かに斑しかいなかった。ということは、斑がクマを撃退した、としか考えられない。 しかし、それも謎である。 あの時俺たちは5歳ぐらいだったはずだ。とすると、斑がクマを相手にできるはずがないのだ。 俺は、あの瞬間辺りを包んだ白い光が気にかかっていた。
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