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*****  翌日の朝。  坂の下で先に待っていた亜優は、何かがいつもと違うように見えた。近づいてみても、それがなぜなのか分からない。 「おはよう」 「おはよ」  明け方の冷え込んだ空気がまだ残っているらしく、亜優の吐く息は微かに白かった。 「悪い。待たせた?」 「ううん、今来たとこ」  俺はまじまじと亜優の顔を見つめた。  やっぱり、どこか雰囲気が違う気がする。  ……何だろう。  自分に向けられた視線に気づき、亜優が恥ずかしそうに目を伏せた。
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