本物と偽物の狭間

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さて、最近、『ろくでなし子裁判』を考えてみたい。 その判決は、石膏作品については着色や装飾が施されているため、 「ただちに女性器を連想させない」 「ポップアートの一種ととらえることは可能で、 芸術性、思想性によって性的刺激が緩和されている」 として、わいせつ物にはあたらないと判断されました。 他方で、3Dデータについては、 「女性器の形状を立体的、忠実に再現している」 としてわいせつ物にあたると判断されました。 何が芸術か、と問うことと、何が猥褻か、と問うことは同じでしょう。 データであろうと裸体をリアルに表現すると猥褻とされたわけですが、 ギリシャ彫刻では男性のナニがリアルに造られているにもかかわらず、 教科書にも堂々と乗せられています。 判決から類推すれば、 彫刻のモデルはすでに死亡していて、 それがリアルなものかどうか判断できないということでしょうか? へそ曲がりの私は、そんな風に考えます。(#^.^#)
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