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今年の春、「星新一賞」にAIが書いた短編小説が応募され、
1次審査を通過したということが話題になりました。
また、クエリーアイ社は、今年の8月にAIが書いた小説のネット販売を始めました。
「星新一賞」に応募された作品は、
小説に盛り込む単語をいくつか選び、それ以外をAIが書いていますから、
100%AIが書いているとは言えませんが、
人間は数個の単語を与えるだけですから、
限りなくAIが作品を書いているという状態に近いでしょう。
クエリーアイ社のAIのほうは、
福沢諭吉「学問のすゝめ」と新渡戸稲造「自警録」の2冊を教科書として、
ディープラーニング(深層学習)で自動的に学習。
それを元に、「若者」「学問を修め立身」「世界を制する」「成功とは」「人とは何を示すもの」という、
5つのテーマに答える形で書かれたそうです。
たとえば、団鬼六や宇野浩一郎らの小説を学習させて
「人間とは何か」というテーマを与えたら、
AIは、猥褻と解釈される小説を書く可能性があります。
創造力とは何か、面白いとは何か、刺激的とは何かといったことが、これから問われてくるでしょう。
そんななかで、『猥褻とは何か』というテーマにも、
いずれAIが答えを出してくれるのかもしれません。
AIに判断をゆだねるのは、人間としては、はなはだ情けないことですが……。
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