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もう何も見たくない、聞きたくない。 心を閉ざせたら楽なのに……
そうか、私が死ねば悪魔もいなくなる。
絶望的な気分の中、たった1つの答えを見つけた。
死ねばつらいことも悲しい事も感じなくてすむ。
元々私はひとりぼっちだった。 ひとりぼっちで死んでいくだけ。
そこからは、どうしたら死ねるかばかり考えていた。
「城崎学園に電話をしたよ。 もうすぐ学園長が迎えに来るから」
長谷川刑事に肩を叩かれ、意識が現実に戻った。
いつの間に悪魔と入れ替わったのだろう。
学園長が迎えに来る?
私は学園長に嫌われている、学園長の顔を見るのが怖い。
逃げたい。 だけど、長谷川刑事がずっと私を監視していて、逃げる事が出来ない。
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