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未来はいつに無く興奮気味。
無理も無い。女性と言えば、今目の前で鼻の穴を真ん丸にしてイビキを掻く麗子以外には居ない。
年頃の青年ともあれば、それがモニターに映る映像であっても、心踊る事位は理解出来る。
「ナンだって?! 美人? しかもヨニン?!」
この男が反応しない訳が無い。
気付けばすでにポールが目を輝かせ、未来と顔を並べてモニターに見入っているではないか。
「......」
「......」
「あの......ポールさん。この人達......何か変」
「......」
「......」
「着てるモノ......」
「髪型......」
「歩き方......」
「......」
「......」
「それに......顔まで!!!」
「「なっ、なっ、なっ、なんと」」
「「四人共、全員同じじゃないか?!」」
「なっ、何だって?!」
二人の叫び声にそれまでイビキを掻いていた麗子もさすがに起き出した。そしてモニターに食い入る二人と顔を並べる。
「何なんだこいつら? まさかサイボーグか?」
「この時代にまだサイボーグって事は無いデショウ。ちょっと待ッテ...... コイツラ何か背負ってル。コレッテ......まさか......まさか......」
モニターを見詰める六つの目が俄に険しくなって行く。
やがて四人が背負っているものが、画面に明らかになった。
「「「 バズーカ砲だ!!! 」」」
事務所の三人は余りの驚きに、同時に叫んでいた。
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