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ガタガタガタ......
ガタガタガタ......
鬱蒼としたジャングルとも言える深い森の中。
昼と言えども四方に張り巡らされた枝葉に日光は遮られ、林道を進む車に前照灯は欠かせない。
一台のフォロー付きトラックは、そんな林道をガタゴトと大袈裟な音を立ち上げながら南へ南へと進んでいた。
シャコタンとまでは言わないが、明らかに車高が低い。荷物が満タンに積まれているのだろう。
『太平ゴム』
薄汚れたトラックの側面には、そんなロゴがペイントされていた。なかり疲れた文字だ。所々掠れていてかなり見ずらい。
「......」
「......」
フロントガラスの内側には、運転席と助手席に一人づつ。キャップを被った二人の男女が何やらむっつらしている。
「そろそろだな」
少し厳つい体型の男が、重いハンドルを握りながら沈黙を破った。
「...... 」
助手席に座る黒渕メガネの女は、無言ながらも頷く。もともと口数が少ないのかも知れない。
ガタガタガタ......
ガタガタガタ......
荷台の内側では、車が揺れる度に積み荷がぶつかり合い、耳障りな音を立ち上げ続けていた。
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