第十四章 マンタ洞窟

13/19
前へ
/1040ページ
次へ
「圭一さん......これってもしかして......」 「多分間違い無いだろうな」 「生物兵器? ウェポン?!」 二人は互いに顔を見合わせた。 ガガガガガガ! ガガガガガガ! ガガガガガガ! 「「来たぞ! 逃げろ!!!」」 美緒と圭一は即座に立ち上がると、遮二無二走り始めた。 「大牙(おおきば)に続いて...... 」 「ドーベルマンに続いて......」 「「今度はこいつらか!」」 キーッ、キキキッ! 地上からも...... そして頭上からも...... 総計20個の赤い光は、前後左右上下から二人に次々と襲い掛かって来る。 「確か......日本猿って頭いいのよね?」 「蛇と犬よりかは......多分」 「あら......そう」 そんな悠長な会話をしてる場面でも無かった。 先頭の一匹目が、頭上から圭一の頭目掛けて透かさず飛び込んで来る! キキキッ! 「来たか!」 圭一は瞬時に反応して頭を竦めるも、振りかざされた鋭利な爪は思いの外長い。 「バカな!」 猿の鋭く長い爪は、僅かに圭一の頬を掠めて通過していった。
/1040ページ

最初のコメントを投稿しよう!

365人が本棚に入れています
本棚に追加