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「なんだエマ? さっき恩義に報いるって言ったばかりだろ。もう忘れたのか?」
「いや、確かにそう言いましたけど......内容まで詳しくは聞いていなかった訳で、その...」
「お前なら大丈夫だって。部隊は全部で6人。すぐに会えるだろう。楽しみに待っててくれ。
おう、もうこんな時間だ。この場所、9時半から打ち合わせで予約が入ってんだ。
なんだ部屋の中、煙で真っ白じゃないか。この部屋禁煙なの知ってるだろ。ちょっと換気扇回して。ほら急げ!」
「あっ、は、はい」
何だか解らないが、私が心変わりする前に、とっととこの会を終わらせたいらしい。
本当にこの後この場所を使うのかどうかは解らないが、龍貴が一目散で『院長室』を飛び出して行くので、それに続くしか無かった。
「それじゃエマ、宜しくな。お休み!」
「あ、はい。お休みなさい」
鮮やかに自分の前から、消え去って行く龍貴。
あーあ、行っちゃった......
そんなに急いで帰る事も無かろう。
何だか全然眠く無いな......
ちょっと外の空気でも吸って帰るか......
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