第十五章 四神

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「あとは、そうそう......アマゾネスの説明ね。もうエマさんも知っての通りアマゾネスは『富士国』の特殊部隊。まぁ、軍隊みたいなもんね。 村の救護から、暗殺、テロ......合法、違法に関わらず何でもござれってとこ。 古来から伝わる『四神』に因んで『白虎』『玄武』『青龍』『朱雀』の4部隊で構成されてて、どこも少数精鋭。 『富士国』の軍隊の頂点に君臨する部隊で『四天王』とも呼ばれてる。この土地の若者の中じゃ憧れの的って感じね。ヒーローみたいな存在かしら」 「でもこの土地の人達ばかりって訳でも無いんでしょう。私もそうだし」 「『富士国』の目的はとにかく独立国家を建立する事。本当にそんな事出来ると思ってるのかしらね? その為に今あちこちで、志を共に出来る人間を募ってるって話。居場所が無くなった女性が集まる『聖経院』なんてその最たるものね。 ここにやって来た女性達は、皆ここで新たな生き場所を見付けて、ほんと生き生きしてる。それはエマさんも来てすぐに感じたでしょう」 「確かに......つまり『聖経院』は軍隊養成所って事な訳ね」 「まぁ、簡単に言うとそういう事。だからアマゾネスは富士国の人間も居れば、エマさんのように『聖経院』出身者も居るし、自殺志願者からスカウトされた人間だって居るらしいよ。十人十色。経緯はバラバラよ」 「なるほどね......」 
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