第十八章 獅虎豹鷹 朱雀 

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まさかあなたが持っているそれ...... ビリビリとかくるやつだったら嫌だな....... などと男4人が考えている間すら無かった。 カチッ。 何かスイッチが入ったような音がした途端、 バチバチバチッ! 「ノウワァー!!!」 突如激しい痺れが男4人を襲った。 「早く湯船から出ろー!」 マスターが額に青筋を浮かべながら、湯船から脱出を図ると、 「ダメ」 アマゾネスの一人はそう言いながら、マスターの頭をちょこんと押した。 バシャン! マスターは見事湯船に後戻り。再び電撃を浴びる。 バリバリバリッ! バリバリバリッ! 「あわわわわ......」 高電流をなおも浴び続ける4人。風呂全体が電気椅子状態だ。そして全員が正に失神仕掛けたその時だった。 カチッ。 再びスイッチの音が立ち上がると、彼らの身体を駆け巡る電気がその流れを止めた。 「ううう......」 すっかり戦力を失った男達は、顔が湯の中に沈むのを防ぐのがやっとの状態。動く事すらままならなかった。 「はい、終わり。私達の今日の任務は、あなた達を殺す事じゃ無いの。これを貰いに来ただけ。命拾いしたわね」 そう言いながら、頭と思われる未だ全裸のアマゾネスは、未来の首から『御守り』をゆっくりとむしり取った。 そして中から『メモリーカード』を取り出す。 「確かに頂きました。それではごきげんよう!」 未だ痺れが引かず、湯船の中で踞る男達にそう言い放つと、アマゾネス『朱雀』の4人は、鮮やかにその場を立ち去って行った。
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