第二十一章 Dr.八雲 

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「ほ、ほう......確かに女性でこの頭は目立ちますね。わ、解りました。何か情報が入ったら、す、すぐにお伝え致します。私はちょっとまだ仕事が残っているのでこれで失礼します。それでは」 勝也は何故か突然話を切り上げて『赤』に背を向けた。何をそんなに焦っているのだろうか? 「あ、ちょっと待って。言い忘れましたが、この後私は村の家を一軒一軒写真を配って回ります。 我が長を見た人が居るかも知れませんので。一応ご了承下さい......それでは協力感謝致します。失礼」 『赤』は小さく頭を下げると、直ぐ様勝也に背を向け、玄関のガラス戸に手を掛けた。 すると勝也は脂汗を飛ばしながら、必死の形相で『赤』を呼び止める。 「そっ、そんな事は私に任せて下さい。『アマゾネス』様の手を煩わす程の事では有りません」 勝也はそう告げながら、慌てて『赤』から写真の束を奪い取った。親切の押し売りこの上も無い行動だ。 天下の『アマゾネス』を前にして、それは正に暴挙とも言えた。よっぽど村人達に聞き込みをされたく無いのだろう。 一瞬驚きの表情を浮かべる『赤』ではあったが、直ぐに冷静さを取り戻す。 「そうですか......それではお言葉に甘えて、この件はお任せ致します。どうぞ良しなに」 そう言い残すと、『赤』は颯爽と『羽黒家』を去って行った。 ハァ、ハァ、ハァ...... ハァ、ハァ、ハァ...... 勝也は『赤』が去って行った途端、突然肩で苦しそうな呼吸を始めた。見れば顔が真っ赤だ。極度の緊張に寄り、過呼吸を起こしたのだろう。 牧子! 誰が何と言おうとお前は俺の妻だ! 絶対に誰にも渡さん! 例えお前が......お前が...... ............ ............  ※  ※  ※ おお、エビフライがいい色になったぞ...... これは美味しそう...... お母さんも、勝也さんも喜んでくれるかな? 超楽しみ...... ............ ............
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