第二十二章 珠(たまき)の結末

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するとポールの反応は...... 「フッ、フッ、フッ......」 笑ってる。 「何が可笑しいんてすか?」 珠からしてみれば、実に想定外。 そんなの嘘だっ! とか叫んで殴られるんじゃ無いかと、実はヒヤヒヤしていたくらいだ。 「今の話がスベテだとすると、死体は上がって無いんダヨネ?  それと滝カラ落ちタラ絶対死ぬって言ってたケド、それは普通の人ダッタラの話でしょう。 エマサンは因みにフツウじゃ無いから。ナンダ心配して損シタ」 本気でホッとした顔をしている。 確かに死体は上がっていない。それと、普通の人で無い事も事実だ。 長く接していた訳では無いが、エマがあらゆる意味で常識を超えている事くらいは理解している。 もしかしたら...... この人の言うように、本当に生きているのでは? それならそれで、自分にとっても吉報である事に間違い無い。とにかく頼もしい人だ。 珠の目に、そんな希望の光が見え掛けた正にその時だった。 ガガガガガ...... 突如、タイヤが小石を飛ばす音が響き渡る。 車だ! もし、 その車が一般人の車なら、珠を病院まで運んで貰う事が出来る。 でも、もしそうで無ければ...... 2人にとって最大限のピンチが訪れる事になる。 やって来る車は、 『神』なのか? それとも、 『悪魔』なのか? ............ その答えは...... ............ 『悪魔』だった!
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