第二十二章 珠(たまき)の結末

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車内は水を打ったような静けさだ。 やはり人は居ない。もぬけの殻だ。 よしっ、次! 『頭』は再びアイコンタクトを送る。 それを合図に4人は、四方に散らばった。 ザッ、ザッ、ザッ...... ザッ、ザッ、ザッ...... 悪魔の足音が周囲に転回していく。  ー ー ー ー あいつら...... 予告も無しに、いきなり撃ちまくってた...... 自分を撃ち殺す事だけが目的。 そう言う事なんだな...... 朦朧としていた意識が、銃声の爆音に寄り、図らずも一気に覚醒を遂げた珠。 良くも悪くも目を覚ましてしまった...... そのまま寝ていれば、気配を消していれたのに...... 何も武器を持っていないし、 力も入らない。 何だか目も霞んで来てるし、 身体は鉛のように重い。 今の自分だったら...... 小学生でも簡単に殺せるんだろうな...... ポールさん、戻って来てくれないかな? さっき行ったばかりか...... あたし、殺されたらどこ行っちゃうんだろう...... ほんとに天国ってあるのかな? やだ......何だか凄く怖い。 怖い...... やだ...... ............ ............
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