第二十二章 珠(たまき)の結末

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「なっ、何だ?!」 「銃声だ! 居たのか?!」 闇を切り裂く銃声に電撃が走る。 バタバタバタッ...... バタバタバタッ...... バタバタバタッ...... バタバタバタッ...... 自ずと走り拠寄って来る悪魔達。 その足音は4対。 えっ、3対では? いや、間違い無く4対だった。 息を切らせて、その場所に集まった『朱雀』の4人は、皆肩で大きく息をしていた。 ハァ、ハァ、ハァ...... そして顔を上げると、 そこには居る筈の無い一つの影が。 「誰だ......お前は?」 『頭』が当然の疑問を投げ掛ける。 暗がりで顔までは良くは見えない。 しかし星明かりが照らし出す僅かな光は、銃を持ったその者のシルエットをくっきりと浮かび上がらせていた。 そしてその銃口は今、悪魔の4人に向けられている。 バサッ! ほぼ同時に4つの銃口が、シルエットの頭部にロックオンされた。 新たに現れた5人目の刺客...... その者は、 1歩、2歩、3歩...... 前に出る。 そしてその顔が露に。 「「お前は?!」」 「「死んだはずじゃ?」」 信じられない! 4人は揃ってそんな表情を浮かべている。 やがてその者は銃口を降ろし、口を開いた。 「生憎だが、スパイはこっちで先に始末させて貰った。だからとっとと帰れ」 サクッと言い放つ。
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