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「そうですか......残念です!」
そう叫んだ『赤』の顔は、まるで、炎、爆発、雷、怒り、そして悲しみ......
あらゆる壊滅的自然現象、感情が入り混じった例えようの無い表情が浮かび上がっていた。
引き金に触れる人差し指に力が入る。
そして『赤』『青』『緑』『紫』『橙』の銃口は、いよいよエマの顔に......
しかし......
一人だけは違った。
「みんな、銃を下ろして!」
突然沈黙を打ち破る。
なんと『黄』の銃口だけは、エマでは無く『赤』の頭にロックオン!
距離にして30センチ。
外したくても外せない距離だ。
「「『黄!』」」
エマ、そして『赤』は思わずその名を叫ぶ。
「『黄』じゃない......私には名前がある。
斉木遥(さいきはるか)って親から貰った大事な名。
なんで名前で呼び合っちゃいけないの?っていつも疑問に思ってた。
私達は、確かにアマゾネス......
でもその前に人間なんだ!って。
その事を『頭』、いやエマさんから学びました。
私にとって今一番大事な事は、アマゾネスの掟や任務じゃ無い。
私と私の娘の命を救ってくれたエマさんの恩義に報いる事。それに勝るものは有りません。
私......絶対間違って無いと思う。
だから、
みんな銃を捨てて!
さもなければ『赤』の頭を撃ちます。
私は本気です。さぁ、早く!」
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