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「だから何なのよ、その『FIELD』って?! それに絶対ダメって......どう言う事なの?!」
美緒も我慢の限界が来たようだ。博士の襟首を掴み上げ、いつしか鬼の形相に変貌していた。
「くっ、苦しい......『FIELD』とは......
............
............
............」
この場所がどこなのか?
何で足に鉛の玉が繋がれているのか?
そして何で真っ赤な服を着させられているのか?
その謎が一気に解けた瞬間だった。
「「なっ、何だって?!」」
美緒と圭一の二人は、博士の言に耳を疑った。
時刻は刻々と過ぎていく......
今日の夕方5時になれば、最愛の『もも』は焼却炉に連れていかれる。彼らはその事を『ピクニック』と呼んでいるようだ。
残された時間はすでに12時間を切っていた。こんな所で足踏みをしている場合では無かった。
しかし無情にも、時間は刻々と過ぎていく......
破滅へと向かって......
お母さん......助けて......
目を瞑れば、悲しそうな表情で訴え掛ける『もも』の顔が浮かんで来る。
ももちゃん待っててね......
お母さん今からミサイルになって、あなたの所に飛んで行くからね......
その時の美緒の顔、そして目は、完全に常軌を逸していた。完全にスイッチが入っている。
ニトロが投入されたドラッグカーに、もしブレーキが付いていなかったらどうなる?
その答えは、
『暴走』だった。
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