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それら4人の男女は、壁際に何となく立っていた。
正確に言うと、
若い男が1人、初老の男が1人、若い女が1人、初
老の女が1人。老若男女、特に共通点は無い。
怯えたような顔をしている者。
ニタニタと不敵な笑みを浮かべている者。
ただじっと目を瞑っている者。
唯一の共通点があるとすれば......
皆、背後に死神を連れていると言う事くらいだろうか。
「いやぁ、皆さんは本当に素晴らしい決断をされた。まずはその勇気に敬意を表します」
パチパチパチ......
パチパチパチ......
4人を取り囲んでいた数名の軍服男達が、白々しくも拍手の嵐に包み込む。
「......」
「......」
5人に反応は無い。魂が抜けてしまったのか?
軍服の隊長と思われる男は更に言葉を続ける。
「すでにご理解頂いている話ではありますが、皆様にはお約束通り、人殺しをして頂きます。
その対価として、見事任務を成し遂げられた暁には、皆様のこ家族にそれ相応のお礼金を支払わせて頂きます。
樹海の森から、あの世に直行なんて勿体無い。ちょっと寄り道して頂くだけで、こんなに良い事があるんですから」
隊長は満面の笑みで、意気揚々と語る。生きる事への希望を失った者に話す話し方では無い。
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