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「俺は......とっとと死にたいんだ。早く任務とやらを与えてくれ。目を開けてる事すら辛いんだ......」
頭がハゲ上がった初老の男性は、苦り切った顔でボヤく。生きてる事自体が辛いのだろう。一体過去に何があったのかは知らないが......
「まあ、そんなに焦らないで。任務を終えたら、嫌でもすぐに死んで貰いますから。
だけど......人を殺すっのって、口で言う程簡単じゃないんですよ。誰だって人殺しなんかやった事無い訳じゃないですか。
殺せるチャンスが訪れても、中々ビビって出来ないものです。人間とは弱いものですから。
この間もターゲットを目前にして、日和ったろくでなしがいます。そうなるとお互いが不幸になります。
そこでなんですが......
皆さんにはそんな事にならないよう、ささやかなイベントを用意させて頂きました」
この男はバラエティー番組の司会者か? 目をキラキラさせ生き生きとしている。場の空気無視も甚だしい。
「イベント?......」
そんな司会者に、初老の女は怯えた表情で聞き返す。
自殺志願者を集めて、一体何のイベントを始めると言うのだ?
三途の川に足を踏み入れているような輩だけ集めて、盛り上がれるイベントなど有る訳が無い。
一方司会者の方はと言うと、戸惑う4人を置いてけぼりにして、淡々と話を進めていった。
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