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「じゃあ何よ。私達は自殺志願者達の度胸だめしの為に殺されるって言う訳?!」
美緒の目は完全に吊り上がっている。
「まあ......そんな所だ」
博士は思わず目を伏せた。
この世の終わり......そんな表情であった事は言うまでも無い。
プシュン、プシュン!
プシュン、プシュン!
相変わらず銃弾の嵐は激しく吹き荒れ続けている。しかし頭を掠めるような弾道にはなっていない。
初めて銃を扱う者達ばかりだ。銃などと言うもの、そう簡単に素人が使いこなせる物でも無い。
そう考えると、すぐ横で冷たくなっているこの屍は、よっぽどツキが無かったと諦めるしか無い。
「それだと、相手は一応みんな一般人って訳だ。だったら無闇に殺すって訳にもいかんだろう......例えばこのまま逃げるってえのはどうなんだ?」
圭一曰く。
「ダメだ。ここは『マンタ洞窟』のちょうど真上。半径1キロの円状外郭に、高さ5メートルのフェンスが張り巡らされている。逃げ場は無い。
今我々は、生物兵器の実験場のど真ん中。通称『FIELD』と呼ばれる場所に閉じ込められている状態だ。正に袋のネズミ。どうにもならない」
続いて博士曰く。
「......」
焦りを隠せない2人に対し、美緒は目を瞑り、ただ1人無言。何故か妙に落ち着いているように見える。
恐らく脳内コンピューターがフル活動しているのだろう。
............
............
............
やがて、
美緒の目がゆっくりと見開かれる。
そして、
「見えた!」
そう叫んだ美緒の顔は、爛々と輝いていた。
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