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しかし、
そこには、
誰も居なかった。
木の太い枝に、赤い布が巻かれたオブジェ? がそこに転がっているだけ。ヒラヒラと布は風に靡いている。
............
............
「あっ、あっちよ!」
今度は、若い女が突然声を上げる。
見れば、20メートル前方で再び赤い影が!
「逃がすな!」
まるで操られているかのように、シューティングゲーマー達はその影を求め、一気呵成に走り出して行く。
バタッ、バタッ、バタッ......
バタッ、バタッ、バタッ......
バタッ、バタッ、バタッ......
その時、全力疾走を始めた若い男、若い女、初老の女は、最後尾を走っていた初老の男が消えている事になど、気付く訳も無かった。
何やら走っている途中で、突然太い鎖が足に絡み付き、もの凄い力で引き寄せられていた事など勿論知るよしも無い。
『インディアンの子供が鎖に食べられ、3人になった』
人形は1つ減り、3つとなる。
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