第二十三章 FIELD

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しかし、 そこには、 誰も居なかった。 木の太い枝に、赤い布が巻かれたオブジェ? がそこに転がっているだけ。ヒラヒラと布は風に靡いている。 ............ ............ 「あっ、あっちよ!」 今度は、若い女が突然声を上げる。 見れば、20メートル前方で再び赤い影が! 「逃がすな!」 まるで操られているかのように、シューティングゲーマー達はその影を求め、一気呵成に走り出して行く。 バタッ、バタッ、バタッ...... バタッ、バタッ、バタッ...... バタッ、バタッ、バタッ...... その時、全力疾走を始めた若い男、若い女、初老の女は、最後尾を走っていた初老の男が消えている事になど、気付く訳も無かった。 何やら走っている途中で、突然太い鎖が足に絡み付き、もの凄い力で引き寄せられていた事など勿論知るよしも無い。 『インディアンの子供が鎖に食べられ、3人になった』  人形は1つ減り、3つとなる。
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