第二十三章 FIELD

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バンッ、パンッ、パンッ! パンッ、パンッ、パンッ! 「へっ、逃げ切れるとでも思っているのか?!」 若い男は赤い影を追い求めて、走りに更なる加速を加えていく。 若い女は辛うじて、そのペースに食らい付いてはいるが、息絶え絶えだ。 ハァ、ハァ、ハァ...... 一方、初老の女性はと言うと...... 「ちょっともう無理......」 体力が無い上に足を挫いたのだろう。そのまま地べたに座り込んでしまった。 「痛い、痛い.......」 足を擦りながら、ゆっくりと顔を上げる。 すると、 「あら、こんにちわ」 見れば目の前に、真っ赤な衣服を纏った黒メガネの女性がニタニタ笑っている。 しかも、今地べたに置いたばかりの拳銃を手に持っているでは無いか! 「ひえ......!」 『年老いたインディアンが、凍りついて動かなくなった』 3つあった人形は2つになった。
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