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時刻は6時半。
一般家庭では、新たな1日が始まるその頃......
いち早く、繋がれた鎖を銃で切り落とした3人の足取りは妙に軽い。
一方それまで足取りが軽かった4人は、銃を奪われた途端、急に重くなる。
「美緒さんの思惑通りだったな」
赤い衣服の圭一曰く。
「イノシン様々ね」
同じく赤い衣服の美緒曰く。
「さっ、さぶい......」
イノシン用に衣服を奪い取られた博士曰く。
「ブヒー」
赤い衣服のイノシン曰く。
勝者の3人と1匹は、それぞれ手頃の岩に腰掛け、ほんの少しの歓談タイム。
なぜ未だここにイノシンが残っているのか?
余り意味は無い。
「とっとと殺せばいいだろう!」
「元々死ぬつもりだったんだ!」
「そうよ。早くしなさいよ!」
「この世に未練は無いわ!」
3人の前で正座させられている敗者4人曰く。
「いくら自殺しようと思ってたってね、他人から殺されるのはまた別物。怖く無い訳無いじゃない!
強がってんじゃ無いわよ!」
美緒は実体験からその言を語っている。1年前の自分が、正にそのような状況であった事を、思い出さずにはいられない。
こいつら......
1年前の私と全く同じ......
あの時、私は死ぬ事の恐ろしさを知らなかった。
もしあの時、エマさん達に出会えなかったら......
きっと取り返しのつかない事を、してしまっていただろう......
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