第二十三章 FIELD

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間髪入れず、次のカウントダウンへと進む美緒。 一方、女性から銃を受け取った初老の男性は、躊躇する事無く、いきなりこめかみに銃口を向ける。 そして、 カチッ。 カウントの途中で引き金を引くとは。見上げた根性だ。 ............ ............ またしても結果は『ハズレ』 銃弾が男の頭を破裂させる事は無かった。 「まだ神は、私に生き続けろと申されるのか...... 酷い仕打ちだ。是非もない......」 この男、本気で『死』を望んでいる。 美緒の荒治療? もあまり効果が無いようだ。時間を掛けて気持ちが変わる事を祈るばかりだ。 「あらまた『ハズレ』?......まあ......ここまでは『アタリ』の確率より『ハズレ』の確率の方が高かった訳だから、むしろ順当とも言えるわよね。 でも次は4分の2で5割よ。初当たりはあなたかも知れないわね。フッ、フッ、フッ...... それじゃあ始めるわよ。はい、5、4、3......」 美緒に『次はあなた』と指名を受けた若い女性は、前の男性とは正反対。生への未練タラタラだ。 「もうヤダ......」 苦り切った表情でそう呟くと、ゆっくりと銃口を口にくわえた。 圭一の銃口は、自分の顔に向けられている。もはや2分の1の確率に希望を託すしか無かった。
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