第二十三章 FIELD

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そして、 カチッ。 ............ ............ やはり『ハズレ』 だった。 「おえっ~!」 若い女性は、緊張が限界を超えていたようだ。『ハズレ』を引いた途端、足元は吐瀉物の池と化していた。 「汚ないなぁ......」 美緒は思わず鼻を摘まんだ。 「マジかよ.......」 途端に項垂れ始めたのは他でも無い。最後に残された若い男だった。 口には出さなくとも心の中では、弾出ろ!弾出ろ!と念じていたに違いない。 落胆の表情が、そんな卑劣な心内を露骨に現していた。きっと、それだけ追い込まれていると言う事なのだろう。 やがて美緒の視線が、ゆっくりとその者へとスライドしていく。 「ちょっと4人もお荷物が居たら、ここから脱出するの大変じゃない! 頼むからあんただけはあの世に行って。お願いだから。 確率は66・67パーセント。順当にいけばほぼ『さよなら』ね。 南無阿弥陀仏......じゃあ、始めるわよ。はい、6、5、4......」 実にぶっきらぼうな物言いだ。何かの意図があるのだろう。 そして、 『死』へのカウントダウンは開始された。 若い男は圭一の顔を見詰める。 銃口をこちらに向けて、ニヤニヤと笑っているではないか。 まるで俺に撃たせてくれ!  とでも言っているかのようだ。
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