第二十三章 FIELD

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そしてその答えは、意外とあっさり帰って来た。 「『研究所』のすぐ横を流れる川に通じてる。ご推察通りだ」 博士はニヤリと笑う。 「そうか......なるほどね」 美緒もニヤリ。 「因みに......『研究所』に入る術はあるか?」 ここで美緒の顔が急に引き締まる。 「恐らくまともに行ったら入れんだろう。でも......」 「でも?」 「私が居れば、容易い事」 「そうか......それはGOODだ」 美緒の目は爛々と輝いている。 それは、次なる『設計図』がどんどん書き足されている事の裏付けと言えよう。 美緒の脳内細胞は、いよいよマックス稼働を始めた。 「ちょっと君達!」 視線は4人の男女へ。 「はっ、はい!」 「ブヒー!」 直ぐ様、若い男が反応。 「君達が『マンタ洞窟』内で寝泊まりしてた場所はどこだ?!」 話はいよいよ核心へと迫っていく。同時に美緒の顔が一気に紅潮を見せ始めた。 それは『設計図』の完成が間近に迫っている事を示唆している。 美緒は固唾を飲んでその答えを待ち受ける。そして思わず身体が前に進んだ。 やがて、 若い男は、 ゆっくりと...... そして、 はっきりと...... ............ ............ 答えた! 「『牢屋』だ。自分等以外にも子供が居た」 「!!!」 「ブヒー!」
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