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今この場を持って、美緒の脳が作り出す『設計図』が一応の完成を見せた。
あとはそれを信じて行動に移すだけだ。
「すっ、凄いぞ美緒さん! でも......どうやって......牢屋まで行くんだ?」
圭一は歓喜の表情を浮かべた途端、顔が曇る。
「そんなの簡単よ」
そう語った美緒の目は、4人に向けられていた。
「まさか......」
「そのまさかです。ね、博士」
「一か八かですな。もうヤケクソだ。ハッ、ハッ、ハッ」
「......」
「......」
果たして、
『設計図』通りに、事は進んでいくのか?
そして、
時間内にそれを成し遂げる事が出来るのか?
その答えは神のみぞ知る事。現時点では神の僕たる人間が解り得る事では無い。
美緒は樹海の空を見上げた。
思いの外空気は澄んでいる。
それは、まるで雲霧が晴れた美緒の心が現れているかのようだった。
ももちゃん......もうちょっとの辛抱よ。
待っててね。
でもママが死んじゃったら......ももちゃんも死んじゃうと思う。
そうなったら......
ごめんね。
美緒が見上だ空......
それはエマとポールが同じ樹海で見上げている空と同じだった。
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