第二十四章 焼却炉

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複数の穴...... それは『的』の着弾を意味する。 どす黒いシミ...... それは『的』の損傷を意味する。 4着の『赤い衣服』に残されたそれらの痕跡は、正に4人がミッションをクリアーした事の証とも言えた。 「ちょろいもんだぜ」 若い男が不敵な笑みを浮かべながら語る。 その言は、いつでも躊躇無く人を殺せると言うこの男のアピールなのかも知れない。 「ふんっ、お前の感想なんかどうでもいい。隊長が待ちくたびれてるわ! とっとと来い!」 守護兵は、若い男のそんな言に対し、不愉快千万な表情を露にする。 ライフルで背中をど突きながら、4人をエレベーターへの中へと押し込んでいった。 「......」 4人はそれ以降、口を開く事は無かった。また守護兵の機嫌を損ねて、ど突かれるのも気分が悪い。 エレベーターはかなりのスピードだ。ビルにして5階分位は下っただろうか。10秒程度降下し、やがて扉は解放を見せた。 「さぁ、入れ!」 目の前の扉を開くと、守護兵はまたしてもライフルで4人の背中をど突く。 転げ込むようにして部屋に入り込む4人。実に乱暴な扱いだ。 学校の教室程度のその部屋はスケルトン。物などは一切置かれておらず、実に殺風景だ。 そんな部屋の中では、1人の大男が4人を待ち受けていた。
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