第二十四章 焼却炉

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上下黒のスーツ。 肉食獣を思わせる鋭い眼光。 服の上からでもはっきりと解る筋肉。 その顔を見た途端、4人の内の2人は思わず目を大きく見開いた。 初老の男、そして若い女だった。 やがて大男は、イメージからは想像つかない程の笑顔を披露する。そして語った。 「皆さん。大変ご苦労でした。見事ミッションをクリアーされましたね。皆さんはもう立派な『ハンター』です。 きっと我々の期待に応えて頂き、ご遺族の皆様には大金をゲットして頂ける事でしょう。 ああ......申し遅れました。私はこのプロジェクトの責任者を勤めさせて頂いております『大門剛助』と申します。以後お見知りおきを」 大門剛助! その顔を見た途端、初老の男の足が思わず前に1歩出る。一体どうしたと言うのだろうか? しかし隣に居た若い女性が、大門からは見えぬようにして、素早く手を出しその行動を制した。 若い女性の顔は至ってクール。まるで何事も無かったような表情だ。
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