第二十四章 焼却炉

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『牢屋』へと歩み進んで行く4人。 その前を先導していく2人の守護兵。 その後ろをガードする2人の守護兵。 総勢8人に寄る『牢屋』行きご一行様は、長い通路を西へ西へと突き進んで行く。 進むにつれて、見る見るうちにその数を増やしていく守護兵。 『牢屋』へと戻って行く4人の姿を、流し目で見詰めながら、勝手な噂話に花を咲かせているようだ。 「あんなド素人集団に何が出来るんだ?」 「あのジジイ、ヨボヨボじゃねえか」 小声で話せばいいものを...... その肺活量で声帯を震わせれば、本人達の耳に入らない訳が無い。 まぁ、勝手に言わせとけばいいわ...... 確かにヨボヨボだ。ハッ、ハッ、ハッ..... そんな心無い中傷に対して、特に気に留める4人でも無かった。 大門の居た部屋から、西へと続く通路を200メートル進んだ時点に兵庁舎入口有り。この辺りから守護兵の数が2倍に増える。 更に10メートル先、右側に『資料室』と書かれた部屋有り。パスカードにて入室可。機密文書の存在が疑われる。 すぐ左に下へと降りる階段有り。階段手前の扉は解放されたまま。同階段の使用頻度はかなり高いものと思われる。 ............ ............ 若い女の視線は、目まぐるしくその方向を変化させていった。 カシャ、カシャ。 瞬きする度に、その目に写った重要情報が、脳に画像として運ばれていく。 脳に蓄積されたそれら情報は、すぐに脳内で仕分けが為され、必要な時に必要な情報が瞬時に取り出せる実に便利な造りとなっていた。
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