第二十四章 焼却炉

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4人が今辿り着いた場所。 それは他でも無い。守護兵の言うところの『オクション』に他ならなかった。 緩やかにカーブする道に沿って、両サイドに鉄格子が続いている。 1、2、3、4、5......ざっとここから見えるだけでも10個の牢屋が点在していた。 カーブのその先にも、更なる牢屋が道に沿って続いているのであろう。 ここのどこかにももちゃんが?! そう思うと居ても立ってもいられない。 しかしここが肝心なところだ! この場に辿り着く事が出来たからとは言え、ライフルを持った守護兵に挟まれていると言う圧倒的不利な状況は変わらない。 美緒の脳内『設計図』には、ここへ辿り着く事までしか描かれていない。 ここから先は新たな『設計図』を作り上げていく必要があった。 ただここに1つだけ、大きなアドバンテージが存在している。 それは、彼らが自分等をただの素人としか思っていないと言う事だ。 私と圭一さんが暗雲の呼吸で、同時に前後の守護兵に襲い掛かれば...... 多分2人はすぐに倒す事が出来るだろう。 残った2人が、その後すぐに、自分等へ銃口を向けて来ても、守護兵と言う盾が身を守ってくれる。 しかしもし残った2人が博士と若い男に銃口を向けたら...... 残念ながら、それを回避する手立ては無い。
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