第二十四章 焼却炉

14/18
前へ
/1040ページ
次へ
「なっ、何なんだ?!」 突発的に抱き着かれ、慌てふためくリーダー守護兵。 「ご、ごめんなさい.....急にフラフラっと来ちゃって......貧血持ちなのわたし」 そう言いながら、美緒はトロンとした目で、守護兵の顔を見上げる。 両の手は、いつの間に守護兵の腰にまわしてグイグイと締め付けている。自ずと美緒の巨乳(虚乳)は、守護兵の厚い胸の中でグニャグニャに潰れた。勿論潰れているのはただのゴムだ。 更に美緒の右足は、なぜだか守護兵の股間に挟み、上へ上へと押し上げているでは無いか。 「ひ、貧血だって?......」 何とも言えぬ守護兵の弛んだ頬は、美緒が瞬時に作り上げた『設計図ver.2』が、見事軌道に乗った事の現れと言えよう。 「私をベッドに連れてって......あ な た  が」 守護兵の耳元でそう呟くと、生息をフーっと耳に掛けた。止めの一撃だ。 正直、この『マンタ洞窟』に入ってからと言うものの、何人もの人間とすれ違ってはいるが、未だ1度も女性の姿を見ていない。 全く居ないと言う訳では無いだろうが、極端に少ない事はほぼ間違い無い。 そんな『マンタ洞窟』内において、この守護兵が男である以上、この挑発に乗って来ない訳が無かった。
/1040ページ

最初のコメントを投稿しよう!

366人が本棚に入れています
本棚に追加