第二十四章 焼却炉

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そしてリーダー守護兵は、思い描いていた通りの反応を示した。 「そっ、それはいかん。お前達は大事なハンターだ。健康管理も守護兵の大事な勤めだ。よし、解った!  今から俺は、この女を監視室のベッドに連れて行く。お前らは残ったこいつらを牢屋にぶちこんどけ!  それから解ってるとは思うが......俺がいいと言うまでは絶対に監視室に入って来るなよ。貧血には安静が必要だからな。まぁ、多分90分位......かな」 そんな大胆な言葉をしゃーしゃーと述べるこの男は、もしかしたら大物なのかも知れない。 90分?  しかも美緒の貧血が治る時間? まで予言している。末恐ろしいとは、正にこのような男の為に使う言葉なのたろう。 「わ、わ、解りました......」 逆らう事を知らない部下達は、畏まってそのお言葉を拝受する。 「さぁ、行こうか......お嬢さん」 「ええ、お願い......寒いから私を徹底的に、  熱 く し て ね」 「お、お、お、おう、任せとけ! 体温上げて免疫力アップだ!」 美緒の勢いは止まる事を知らない。 そしてそのペースにすっかりハマった守護兵。 『設計図』通りに事は確実に進んでいった。 やがて、社長さんとクラブのママは、アフターへと消えて行く。 そして、 シャー。 『監視室』の窓のカーテンは隙間無く閉じられた。
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