第二十五章 絶望への道程

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「『富士国』の独立......我々はその目的を達成する為のみに生きて来たと言っても過言では有りません。 『トロイの結末』の暁には、必ずこの約束を違わぬように......1月30日。もう1週間を切りました。いよいよです。 もし何か過ちがあった場合は、解っていますね。『富士国』はいかなる犠牲を払おうとも、必ずあなた達を潰します。 私とあなたは互いに首根っこを掴みあっている運命共同体。その事をお忘れ無きように」 どすを効かせて話す威圧も有れば、静かに語る威圧も有る。 龍貴の『静』なる威圧...... それは正に『脅迫』以外の何物でも無かった。 政界、そして裏の軍事産業を牛耳る『帝王』秋葉秀樹に、ここまでプレッシャーを掛けれる人間は恐らくここに居る龍貴だけなのだろう。 そんな龍貴に対し秀樹はと言うと、 「おいおいおい、疑ってるのか? 止めてくれよ。ここまで来て、俺がお前を裏切る訳ねえだろう。 俺の頼みを聞いて、あんたらは散々敵を暗殺してくれた。まぁ自殺者使うってえのは、俺のアイデアだったけどな。 お陰であんたらも、そのアイデアで邪魔者いっぱい始末出来たんじゃ無いか? それこそあんたの言う『運命共同体』って奴だ。 まあ信じて貰うしか無い。1月30日の夜は、また2人でいい酒飲もうじゃ無いか。こっちに抜かりは無い。安心しろ」 不適な笑いを浮かべながら語る秀樹だった。
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