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カシャ。
やがて頑強な牢屋の鍵は、意気地を無くした守護兵の手に寄って程なく開けられた。
「美緒さんでかしたな。それと......身体は......大丈夫か?」
美緒の身体を安じる圭一の顔は、心配顔と言うよりかはむしろ、申し訳無い......そんな表情だった。
他に打つ手が無かったとは言え、美緒はまだ結婚前の列記とした乙女だ。
自分が付いて居ながら、美緒さんにまたしてもハニートラップなんかやらせちまって......
健介の時は正直何とも思わなかったが、今回はどうしても『もやもや』が収まらん......
俺......
もしかして......
あの守護兵に......
嫉妬してるのか?
んな、バカな!
何でこんなじゃじゃ馬に。
有り得ん!
いかん、いかん。
今はそんな事考えてる場合じゃ無いだろ。タイムリミットが迫ってるんだ。
頭を切り替えんといかん!
一方、
美緒の方はと言うと、
決して男性経験が豊富と言う訳では無かった。更に言うと、筋金入りの一途さを誇る。
そんな美緒が、見ず知らずの男に抱き付くなどと言う荒行は、正に苦肉の策と言っても過言では無い。
なんか.....頭の中から『もやもや』が取れない......
圭一さん......
守護兵と二人で『監視室』に入って行った私の身体の事、心配してくれてたんだ......
そっか......
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