第二十五章 絶望への道程

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「いいから付いて来て」 半信半疑のまま、美緒の後に付いていく圭一、博士、大作の3人。 大丈夫なのか?  揃って不安な表情を浮かべている。 やがて美緒が行き着いた場所...... そこは『監視室』だった。 「ここが別ルート? ただの行き止まりにしか見えんが......」 首を傾げる博士。 四方を壁に囲まれたこの部屋に、抜け道などは存在する訳が無い。美緒は幻覚でも見ているのだろうか? ガッ、ガッ。 突然美緒は、床を踵で叩き始める。 ガッ、ガッ、ガッ。 「この音......間違いない。廊下の床と明らかに音が違う。博士、この下に部屋は有るの?」 「いや、多分何も無い。それがどうした?」 「思った通り......何でもいいから、道具使ってこの床に穴を開けて! ここから降りて建物の外に出るから!」 建物の中を通って最北端の『焼却塔』に行くのが無理なら、外へ出て洞窟内を進むと言う事なのだろう。 実に合理的な発想のようにも思えるが、それが出来る位なら、とっくに誰かがやっているだろう。それが出来ない理由が有るに違い無い。 案の定、すかさず博士がその解説を始めた。 「い、いや待て! そっそれは無理だ。建物の外には、あいつらが居る。 あいつらとやり合う位なら、まだ兵隊と戦った方がまだマシだ。 外に出るのは自殺行為だ。悪い事は言わない。マジで止めよう」 そう語った博士の怖がり方は、異常とも言えた。
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