第二十五章 絶望への道程

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そんな押し問答をやり合っている最中の事だった。 バタバタバタ! 「居たぞ。 監視室だ!」 守護兵の報告を受けた兵士が、束をなして押し寄せて来る。 そろそろ来る頃かな...... などと丁度思っていたところだ。 「博士、大作! 奴らを足止めさせて!」 「了解!」 バンッ、バンッ! バンッ、バンッ! 素人が撃つ弾など、そうそう当たるものでは無い。元より、兵隊を撃ち殺して欲しいなどとは思っていなかった。 ちょっとの間、侵入を防げればそれで十分の事。そう言った意味では、立派な働きと言えよう。 兵士達は突然の応戦に怯み、完全に浮き足立っている。 こうなってしまうと、外に何が居ようが、もはや選択の余地は無かった。 「圭一さん時間が無い。リュックからあれ出して! 」 「あれって?」 「あれよあれ。火を点けてドンッてやつ!」 「もしかして......ダイナマイト?! こっ、この狭い部屋で......ドカンするってこと?」 「圭一さんに顔殴られたって大丈夫なんだから、ダイナマイトくらい平気よ。 さぁ、そこの床の割れ目に挟んで。早くしないと奴らがなだれ込んで来ちゃう!」 ドドドドドッ! ドドドドドッ! やがて銃弾の嵐が、頭を掠め始めてきた。 もはや躊躇している場合では無かった。
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