第二十五章 絶望への道程

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そして顔を上げると、 ん、なんだ? 硫黄臭いんだけど...... それに、 なんか火がバチバチいってるような...... よくよく見れば、目の前30センチの所で、何やら筒のような物の先が、火花を散らせて白い煙を吐き出しているでは無いか。思わず目が眩む程の明るさだ。 それは他でも無い。 ダイナマイトだった! 「おい大作、お前そんな所で何拝んでんだ? バラバラになるぞ。ハッ、ハッ、ハッ」 見れば二人が楽しそうに盛り上がっている。 「ひえー!」 大作は奇妙な叫び声を上げると同時に、ベッドの影に飛び込んだ。すぐに両手でしっかりと頭を抱える。 そして次の瞬間、 ドッカーン!!! ガタガタガタ!!! 目の前が一瞬真っ白になったかと思えば、続け様に今度は耳をつんざく大爆音。震度100の大地震が巻き起こった。 そして、 気付けば、 それまで足の下にあった筈の床が、 今は無い。 と言うよりか、 『監視室』全ての床が無くなっていた。 なるほど! これで今無重力状態になっている謎が解けた! 「「「ひえー!」」」 『監視室』と共に、奈落の底へと落ちて行く3人。 美緒の新たな『設計図』には、この『監視室』が計り知れない程の高さに突き出ていた事など、勿論書かれてはいなかった。
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