第二十五章 絶望への道程

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「貴様......初めから大作を囮に使うつもりだったな!」 「だから大作を先頭に歩かせてたのね。あんた......生きる価値無し......」 「ここを抜けるには、奴らの特性上、必ず誰か一人が餌になるしか無かった。四人で入ってったら四人とも食われてたぞ。 素人の奴を餌に選んだのは、実に合理的な発想だ。そんな事より早くここを通り抜けないと、また一人餌が必要になっちまうぞ。それでもいいのか?」 そう語った大地の顔は常に半笑い。 それがまた二人の怒りを助長する。 「くっそー、取り敢えずは通り抜けよう。話はその後だ」 タッ、タッ、タッ、 タッ、タッ、タッ、 タッ、タッ、タッ、 3人は未だ肉を食いちぎられている大地を尻目に、足早にその場を通り抜けていく。 グチャ、グチャ...... グチャ、グチャ...... 大作...... すまんな...... 美緒は怒りを圧し殺し、心の中で手を合わせた。 この肉食植物が遺伝子操作されたウェポンである事は、もはや疑う余地が無い。 一体、彼らはどこまで手を広げるつもりなのか? 彼らの研究は既に暴走化し、誰かがそれを止めなければ、必ずやいつか人類は滅びるであろう。 政府が未だ手を出せない以上、それを出来る者が居るとしたら、もはやエマ達4人以外には考えられなかった。 改めて身の竦む思いがする2人だった。
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