第二十六章 サバイバル

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やがて...... 珠の遺言とも言える道標が現れた。 ザー...... 小川のせせらぎが聞こえる。 珠さん......あったよ。 感謝するぜ。 よしっ、ここを辿って『マンタ洞窟』に突入だ! ダッ、ダッ、ダッ...... 再びエマの駆動輪は一気にトップギアへとシフトチェンジを始める。 すると、 ダッ、ダッ、ダッ ダッ、ダッ、ダッ 後方から自分を追い掛けてくる足音が! しかしエマは振り返る事もせずに、更なる加速を加えていく。まるで誰が追い掛けて来ているのかを、解っているような走りっぷりだった。 やがてその足音はエマの足音と重なった。 するとエマは笑みを浮かべながら、その者に語り掛ける。 「どこで油売ってたんだ? 基本給下げるぞ」 ダッ、ダッ、ダッ ダッ、ダッ、ダッ 「珠サンを助けるタメニ、アマゾネスを誘き出してたんデス! 結局来なくて寝てシマイマシタガ......」 「ポール......珠さん、亡くなったぞ」 ダッ、ダッ、ダッ ダッ、ダッ、ダッ 「エッ、そうなんデスカ......そう......デスカ。 悲しいケド......悲しく無いデス。僕達には、まだやらなきゃナラナイ事が有りますカラ。悲しんデル暇ナンテ有りまセン。ハァ、ハァ、ハァ......」 息が上がりながらも、何とかエマのペースに食らえ付いて行くポールだった。
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