第二十六章 サバイバル

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するとポールは...... 「珠サン......珠サン......先に逝っちゃうナンテ......酷いヨ......オレを置いてかないでクレヨ......珠サン......珠サン」 どうやら...... 意識がまだ混同しているようだ。 そして 目には一杯涙を溜めていた。 それを見たエマは、 ポール...... 強がってても、やっぱお前も辛かったんだな...... 私だけじゃ無かったんだ...... あたしを心配させない為に、必死で耐えてたって事か......成長したな、お前も...... 瞬間的にいきり立ったエマの表情も、今は再びマリア様の顔に戻っている。 「さぁ、ポール起きれるか?」 エマは耳元でそう声を掛けると、優しくその身体を抱き起こした。 するとマリア様の声が耳に届いたのか、ポールはゆっくりと虚ろな瞳を開けた。 「ああ......玲子サン......」 事もあろうか! ここで還暦を迎えたその者の名を口にするか? きっと、まだ視界がはっきりと戻っていなかったのだろう。 「ア、ア、アホかお前は?! ま、間違えるにも程があるぞ!」 エマは顔を真っ赤にしてポールの身体を突き飛ばした。 するとポールは、 「ナッ、ナニするんデスカ金山社長!」 ............ ............ もう、 どうでもいいわ......
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