第二十六章 サバイバル

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さてと...... 取り敢えずは『マンタ洞窟』に潜入を果たした。 でもどうやってこの要塞の中に入って行けばいいんだ? 見れば洞窟の空間には、何やら頑丈そうな建物がびっしりと詰まっている。 外から見る限り、猫の子一匹入む隙は無さそうだ。その要塞の外郭は、正に鋼鉄の鎧で覆われているかのような頑丈さを誇っていた。 『マンタ洞窟』の中に入ったからとは言え、この要塞の中に入らなければ、何の意味も無かった。 「取り敢えずは、少し洞窟内を歩いてみよう。必ずどこかから、入り込めるスペースが有る筈だ」 二人は周囲を注意深く観察しながら、一歩一歩外周の検索を始める。 ザッ、ザッ、ザッ ザッ、ザッ、ザッ 道なき道を慎重に突き進んで行く二人。 進めども、進めども、視界から地底湖が消える事は無かった。 「この地底湖、やけに広いな......」 独り言のようにそう呟いたエマは、水面に写し出された自身の顔を何気に見詰めた。 あれっ、髪の毛生えてきてる...... そう言えば...... 鏡なんか久しく見て無かったな。 まあ、生えて来て当たり前だ...... でも、 ちょっと嬉しいわ...... エマは今年で25才。 一番脂が乗った年頃と言えよう。 これまで封印して来た感情のどこかに、まだ乙女心が残っていたのだろうか。
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