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そんなドタバタ劇が、管理室内で繰り広げられていたちょうどその頃......
管理室の外では、
「なっ、なんだ? 何の音だ?」
「管理室の中みたいだそ!」
突如立ち上げた大きな音と振動に、何事かと兵士達が集まって来ているようだ。
管理室のすぐ外で、大きな怒鳴り声が響き渡っている。
「ボール来るぞ。抜かるな!」
「りょ、了解デス!」
管理室から突然立ち上がった爆音に、つられて集まって来た兵士は全部で5人。
リーダーと思われる一際大柄な男は、顔に包帯がグルグル巻き。実に痛々しい姿だ。
この5人は、先程圭一達に蹂躙されたあの兵士達に他ならない。
次から次へと災難が降り掛かる彼らも、被害者と言えば被害者にも思えてくる。
「まっ、まさか、あの2人が戻って来た訳じゃ無いだろうな?」
気付けば、皆腰が引けていた。完全にトラウマと化しているようだ。無理もない。
「あんなに苦労して外へ逃げたのに、わさわざ戻って来るバカ居ますかね?」
リーダー兵士の過剰な狼狽振りに、呆れた様子の兵士が言葉を返した。
「よし、ならばお前が扉を開けてみろ」
後退りしながら、リーダーがその者に指示を出した。余計な事は言わない方が身の為だ。完全に恨みを買っている。
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