第二十六章 サバイバル

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「はっ? なんだって? 俺?」 余りに話が唐突過ぎて頭が全く付いていかない...... 圭一はただポカンと口を開けていた。 「底無し沼に沈んで生きてられる人間など君しかおらんだろう」 大地は呆れた表情を浮かべている。 「あの底無し沼の下に何が有るって言うの? まさか......」 美緒の目が突然キラリと光る。 「そのまさかだ!」 大地も美緒に言葉を重ねた。 二人の会話に完全に取り残された圭一...... 一体、この二人は何の話で盛り上がってるんだ? 頼むから俺にも解るように説明してくれ! そんな圭一を置いてけぼりにした二人は、更に言葉を続けていった。 まずは大地から、 「この要塞は、一見鋼鉄の壁に全てが覆われているようにも見えるが、それは露出している部分だけの事であって、隠蔽されている部分まで鋼鉄仕様になってる訳では無い。例えば地中に埋まっている地下室の壁とかはな。 あの底無し沼に面した地下の弱い壁の裏側には配電室がある。君は底無し沼に飛び込み、地下の弱い壁をぶち破って配電盤室に侵入して中の物を破壊つくせ。さすらば全ての要塞の照明が落ちるであろう」
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