第二十六章 サバイバル

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そして 80m/100mの地点。 おっと...... 手頃なのが有ったぞ...... 重さにして20キロ程度。 何とか持って走れそうだ。 目的地たる底無し沼までは、あとたったの20m。 未だ人間ウェポンの姿は見えない。 なんだ...... 楽勝じゃねえか。 決して油断している訳では無いが、未だ姿を見せぬ刺客に、若干の気の緩みが生じた感は否めない。 圭一は岩の前でしゃがむと、それをゆっくり持ち上げた。 あら、よっこらしょ! 意外と重いぞ...... でもこれくらい重くないと、身体が沈まんからな...... スタスタスタッ...... スタスタスタッ...... さてと...... 行くとしよう。 スタスタスタッ! スタスタスタッ! ん、なんだ? 足音? まっ、まさか?! ダダダダダッ!!! ダダダダダッ!!! しまった! とうとう来やがった! 見れば、 五つの影が、もの凄い勢いでこちらに向かって押し寄せて来ている。 そして瞬きする度に、その姿はどんどん大きくなっていった。 何なんだ、こいつらは?! 時速60キロ? そんなもんじゃ無い! まるでドラッグカーだ。 「キェーッ!」 「ンガー!」 「グワーッ!」 「テイーッ!」 「シャーッ!」 何やら意味不明の雄叫びを上げながら、5つの生命体が押し寄せてくる。
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